頑張れ、東北のチーム。力差均衡の訳

私の出身は秋田県になります。例年秋田県代表は、弱小チームと言われ、甲子園ではなかなか勝てない状況が続いています。それには、東北人気質も少なからず感じられ、甲子園出場がゴールであり、甲子園で勝つというところまでの目標設定がなされていないことが要因と考えられます。

地元の選手にこだわる県もあるのですが・・・

秋田県の弱体化は、そしてもう一つあります。他県から特に、関西の中学生を受け入れていないというもの弱体化してきた要因でしょう。伝統のある私立高校がなく、公立高校が主である秋田県は、特殊ではありますが、地元の高校生で全国と戦うことに主眼をおいています。

ただ、他の5県をみてみると、状況は一変します。先ずは、10数年前までは、甲子園ではなかなか勝てなかった青森県がいまでは、全国有数の野球の強い県となっています。これは、八戸光星学院と、青森山田高校が牽引しています。両学校とも、関西地区からの中学生を受け入れ、他県の血を入れて成功しています。最近では、夏、春、夏の甲子園で、3期連続で決勝までいった八戸光星学院が印象深いでしょう。

そして岩手県でも同じようなことが言えます。他県の選手を中心にチーム作りを行ってきています。ただ、1つ違う高校は花巻東高校というところです。基本的には、岩手県内出身の選手が中心です。西武ライオンズの菊池雄星や、日本ハムの大谷投手の出身高校でありますが、彼らも岩手県の地元の子供たちです。中学校からのリトルやボーイズリーグといったところからの底上げが成功している県と言えるでしょう。

そして、山形県は、日大山形や東海大山形が昔から強いチームでした。最近では、酒田南や、山形中央、羽黒高校なども全国的に結果を残していますね。特に、羽黒高校にはブラジルからの留学生もおり、国際色豊かな高校となっています。

福島県は、断トツな強さが際立つ聖光学院がありますね。今年を入れて7年連続で、夏の甲子園に出場しているチームです。ここも、他県出身の選手もいるのですが、近県の東北地区の中学生をうけいれるのが多いようです。宮城県出身の選手も多く、そこ上げを行っている高校です。その他には、日大東北や、学法石川高校が強いです。比較的関東が近いため、福島県の有望選手は、関東圏の学校に進学する選手もいるようです。特殊な位置づけの福島県ですが、聖光学院のおかげて、全国でも戦える県として知名度を上げていますね。

他県を圧倒する宮城県。全国優勝にも一番近いでしょう

そして、なんといっても強豪なのは、宮城県です。仙台育英と東北高校は、宮城県だけではなく、東北地区全体のあこがれの高校です。我が秋田でも、中学の県大会を制した中学生は、秋田県に留まらず、宮城県へ野球留学してしまいます。ここまで、中学生を惹きつける高校は、仙台育英と東北高校でなければ成し得ないでしょう。また、甲子園の優勝にも一番近い県といえるのです。仙台育英は、現在ヤクルトすアローズに在籍している、佐藤投手や、巨人の若手新生、橋本選手を輩出しています。東北高校は言わずとしれたダルビッシュ投手、その2つ上の先輩は、ヤクルトで、バッターで飛躍した高井選手がいます。プロ野球でも一流選手を輩出する仙台育英と東北高校は飛び抜けた存在といえるのです。